【映画】バックコーラスの歌姫たちを見てきました
金曜日の夜の新宿。
まあ、人が多くて歩きにくい事この上ない。
多いだけじゃなくて、みんなが店を探しているからなんとなく歩き方がハッキリしない。
地図片手だったり、スマホのMAP片手だったり、目線もまっすぐじゃなくて斜め上を見ているから、やたらと人にぶつかったりする。
そんな新宿の明治安田生命ホールで開かれた試写会に行って来ました。
昨日MIカードの抽選で当たった(妻が)「バックコーラスの歌姫たち」という映画の試写会に行って来ました。これが実に面白くまた歌の豊かな時代を思い出させる映画でした。1960年代から80年代の曲がガンガン出てきます。その頃の歌が好きな人にはたまりませんよ。http://cent...
— フジタツヨシ (@fujita244) 2013, 12月 7
ということで、この映画、我々世代にはドンピシャ過ぎて切なくなるほどです。
12月14日公開!映画「バックコーラスの歌姫たち」予告編 - YouTube
インタビューと当時の映像が折り重なって、豊潤なドキュメンタリーになってます。
スティング、ブルース・スプリングスティーン、ミック・ジャガーというポップスターのおじいさんな今の姿も見ものですが、さすがにその言葉は深いです。
音楽に魅入られ、神から与えられた才能(ギフト)に満ちた人たちが、その才能を伸ばしても、決してセンターで歌う幸せを得られるわけではない。
原題の「20 FEET FROM STARDOM」にある、センターとバックコーラスの間にある20フィート(約6m)が、どれだけ遠いか、そして同じ舞台の上で、どれだけ全く違う場所かを、両方を体験した3人の歌手(ダーレン・ラブ、リサ・フィッシャー、メリー・クレイトン)と、いまセンターを目指しながらも揺れる一人の歌手(ジュディス・ヒル)を通して描いています。
ダーレン・ラブ、リサ・フィッシャー、メリー・クレイトンの3人の名前は知らなくても、昔の映像を見れば、「この人か!」と膝を打つ人たちばかり。
そして、その歌声たるや劇中にあるように「人間業とは思えない」ものです。
アメリカのショービジネスの日本とは全く異なる才能のぶ厚さ、そして厳しさも目の当たりにしますが、そのアメリカでもデジタルレコーディングが主流となった90年代に入り、彼女たちの仕事が無くなっているといいます。
コーラスにお金をかける人が少なくなっているのは、彼我に違いはないようです。
こうした才能がある人は、今でもいるわけで、その才能が表に出る機会が減っていると言えるかもしれません。
その辺を考えるためにも、ジュディス・ヒルが出ているのが、この映画を過去のものではなく、現代の問題として浮き上がらせ、ギフトを受けた人の苦悩を、今のものとして浮き彫りにしていると思います。
マイケル追悼式 Heal The World - YouTube
今回、ホールの音響だったのが本当に惜しかった。
これは、映画館の素晴らしい音響で見たら(聞いたら)、音楽の懐かしさと当時の思い出が蘇って、もう泣いちゃうかもしれないなあ。
それだけに、見る人を選ぶ点もありますが、食わず嫌いは損だと言い切れる作品でした。
ぜひ、劇場でご覧ください。
(音が出ます)