【散歩】銀座松屋で古田織部展を見てきた
日曜日に妻がもらったという招待券で銀座松屋で開催していた「古田織部展」を見てきました。
残念ながら、昨日までなので、これから行きたい人への情報ではないのですが、なかなか良かったので書いておきます。
古田織部(1544~1615年)は、信長・秀吉・家康ら天下人に仕えた武将茶人であり、千利休亡き後の茶の湯の世界において、天下一茶の湯名人として頂点に立ち、時代を動かした人物です。織部は、侘び茶を極めた利休とは対照的に、慶長年間の華やかな世相を踏まえて奇抜な創意と斬新な造形美を創出し、日本文化史上最も光り輝く桃山文化を産み出した指導者として、その才能をいかんなく発揮しました。
織部といえば、利休が秀吉の逆鱗に触れて堺に帰るときに、細川三斎と二人見送ったというエピソードが個人的には好きなのです。
最近では漫画「へうげもの」で知られています。
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歪んだ茶碗が「織部好み」と言われたり、茶道具だけではなく、桃山文化の「かぶいた」時代に武士の戦い方(鉄砲の登場)が変わるのに合わせた兜や甲冑をデザインし、庭園や茶室建築にも新考案を持ち込むなど江戸以降の茶を含む文化に大きな影響を与えた人です。
その代表的な装具、「織部好み」の茶道具や茶室の再現、茶の湯の作法(上田流)のビデオなど、総合的な紹介で松屋の中ですからけっして広くないスペースながら十分な展示だったと思います。
百貨店らしく、会場を出ると茶道具が並んでいて、ちょっと欲しくなるんですけど、まあ眼福程度ですませておきました。
松屋内では古田織部を取り巻く人物巡りスタンプラリーというのをやっていて、へうげもの登場人物のスタンプが配されていて、これは漫画の方のファンにはたまらないでしょうな。
半券呈示で館内店舗でのサービスとか、お正月らしく銀座の和のお店とコラボとか、なかなか凝った展覧会でした。
たまには和の世界もいいものです。