新宿三光町日乗

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【旅】木曽漆器祭りに行ってきました(その8:終)奈良井宿から塩尻

藪原宿でお蕎麦を食べるのを諦めた我々は、最後の目的地奈良井宿へと向かいます。

fujita244.hatenablog.com

奈良井宿は、木曽漆器祭りと同時開催ですが、漆器祭りではなく宿場祭り。

shikki-shukuba.shiojiri.com

www.naraijuku.com

古い宿場町の建物が残っている、素敵な街並みが売りです。

そして、祭りのメインはお茶壷道中。

宿場祭のメインイベントは「お茶壺道中」です。
江戸時代徳川将軍家御用のお茶を毎年京都宇治から中山道甲州街道を経由し、江戸まで運んだ道中行列を再現したものです。
当時この行列はいかなる大名行列もこれと同宿することが許されなかったほど、ご公儀の行列としては、大変大きな権威とスケールを持っていたと言われています。 

 童謡・ずいずいずっころばしの中に出てくる「茶壺に追われてとっぴんシャン」が、お茶壺道中のことだと言われているのですが、茶壺を担いだ行列が大名行列よろしく進んできます。

藪原宿でお蕎麦を諦めて奈良井宿について車を駐車場に停め、坂を登って街中に入ったところ、ちょうど目の前にお茶壺道中がやってきました。

https://www.instagram.com/p/BjjFVuHBEY5/

お茶壺道中

この茶壺の駕籠は、下に車輪がついてますね。ずるいぞ。

そして、こちらはちゃんと担いでいる。

動画

いや、ほんと、偶然でしたが、お蕎麦諦めてよかったねえ、と4人で顔を見合わせました。

前の方は大人が、後ろの方が学生が参加しているのですが、一般の方も参加できるようです。

お茶壺道中参加申し込みフォーム | 塩尻市 観光協会 | 時めぐり

一日仕事なので大変そうですが、楽しいかもしれません。

このお茶壺道中を見る人がたくさんいるので、通りはしばらく大混雑。

店を冷やかしつつ、時間稼ぎに中村邸を覗きます。

中村邸 | 見る・遊ぶ | 奈良井宿観光協会 | 懐かしい宿場町へようこそ

中村邸/塩尻市公式ホームページ

櫛問屋中村利兵衛の屋敷で、奈良井宿の典型的な町屋の様式を伝える。
昭和44年にこの建物を川崎民家園に移築する話が持ち上がり、これを機に奈良井宿の町並み保存の機運が高まった。
市指定有形文化財に登録し、一般公開をしている。

ということで、普段は入場料300円ですが、宿場まつり期間中は100円でした。

箱階段を登ったり、櫛の製造行程を見たり、中庭を見たり、なかなか楽しい。

道中が行った後をのんびり宿場街を歩きます。

街歩きで楽しいのは買い食い。

この街ならば、五平餅ですよね。

土日だけ、ご夫婦で開店している団子と五平餅だけの店。

普段は別の仕事をしているらしいです。

奈良井宿 『駒屋』 の当店HP

今、朝ドラの影響で五平餅が人気だそうですが、ここの五平餅は岐阜あたりのとはちょっと違います。

半殺しの米の上にゴマ、味噌、エゴマのタレがかかってます。

お団子も素朴。

五平餅が300円、団子が2本で150円。

その場でお茶をいただきながら食べると、店の雰囲気と店主の感じも含めて、なんとも言えない味わい深い店です。

奈良井宿は、日本最長の宿場町と言われるだけあって結構長くて、歩きでがあります。

見所と建築様式 | 奈良井宿について | 奈良井宿観光協会 | 懐かしい宿場町へようこそ

中山道六十九次の中で、東海道と共有する草津・大津宿を抜いた純粋な中山道六十七宿中(板橋から守山まで)、奈良井宿は江戸側の板橋宿から数えても京側の守山宿から数えても34番目に位置する、中山道の丁度真ん中の宿場町です。

(略)

奈良井宿は日本最長の宿場町であり、中山道沿いに南北約1km、東西約200mの範囲で南北両端に神社が、町並みの背後の山裾に五つの寺院(奈良井五ヶ寺)が配され、街道にそって南側から上町、中町、下町の三町に分かれています。 

本当にいい天気でした。

途中マリア地蔵で有名な大宝寺に寄って、拝観料100円を小屋の中にお賽銭のようにおいていきます。

奈良井宿の中程に位置する大宝寺の境内にある「マリア地蔵」は、子育て地蔵の名をかり、頭なしのその姿は隠れキリシタンたちの悲しい歴史が刻まれています。

 

 

 

 

ゴールは木曽の大橋。

お茶壺道中の一行が右側にいるので、このおじさんが退いてくれないのです。

この後、お茶壺道中がこの橋を渡るのがクライマックスなのですが、中継のカメラがいぱい来ていて見られそうもないので、帰ることにしました。

ここから宿場の反対側になる駐車場までは無料バスで移動します。

食べ損なったお蕎麦をどうしようと考え、平沢のていしゃばに行くことにしました。

関連ランキング:そば(蕎麦) | 木曽平沢駅

平沢に行くたびに見かけてはいても入ったことがなかった店。

国道沿いにあるので駐車も楽ですし。

妻は山菜天ぷらとせいろ。

私はせいろの大盛り。3枚。

あまり期待していなかったのですが、これが実に美味かった。

そばのうまさは麺とともにツユにあると思っているのですが、大抵田舎の蕎麦はツユが薄いというか甘いのでがっかりすることが多いのです。それが、ここのツユはしっかりとダシが効いていて、かえしも醤油の香りが強く、そばの強さに負けないものでした。

天ぷらはもちろんサクサクで地元の山菜が食べられて、妻も大満足。

帰りの電車までまだ時間があるので、平沢の木曽漆器館に寄ってみました。

なんと無料。

内装は変わらぬままで、来館者が多くなったためか、いい具合に汚れて年季が出てました。

木曽漆器館/塩尻市公式ホームページ

国指定重要有形民俗文化財「木曽塗りの製作用具及び製品」3,729点、人間国宝・人間県宝等の漆器作品を中心として、木曽漆器の製作工程や製品に関する道具類・作品・資料を展示。

街中から外れたところにあるので、目につきにくいのですが駐車場も広いし、旅の途中で寄るには良い展示館だと思います。

 

ようやく旅の終わりが見えてきました。

 

あとは塩尻まで戻ってレンタカーを返して、特急の時間まで駅の1階にある食事処で時間を潰しましょう。

ところが、最後に、面白い店に会いました。

塩尻駅の1階にある「ほっとしてざわ」がなかなか侮れない店でした。

関連ランキング:そば(蕎麦) | 塩尻駅

 

とにかくなんでもあるんです。居酒屋メニューからスイーツ、お蕎麦まで。

しかも、入り口付近にそば打ち場所があって、店主が手打ちしてます。

おやきにケーキに、山賊焼でもジンギスカンでも、馬刺しに鹿肉、うな丼まで。

座敷もあって、結構大人数でも大丈夫。これは塩尻駅前に店がないわけだわ。

この店だけでなんでも賄えそうです。

 

さて、8回に渡った木曽旅行もこれでおしまいです。

実に楽しい旅でした。

前回は夫婦二人でしたが、今回は友人と4人だったので、食べるものもバリエーションがあったし、行く先々でもまた別の楽しさがありました。

来年は、皆さんも漆器祭りに行ってみてはいかがでしょうか。

(終)