伊藤若冲を見に京都まで:承天閣美術館
京都に出張に行っても、大体が打ち合わせ場所か取材場所に真っすぐ言って、そのまま帰ってくるだけなのですが、ちょっと余裕を持っていけば、色々見て来られるわけです。
ということで、2時間ほど早めの新幹線に乗って、京都駅から地下鉄で今出川へ。
「八重の桜」で盛り上がる同志社大学の方から出て、北へ上がると大本山相国寺。
(立派な事務所)
臨済宗相国寺派の大本山である相国寺は、京都五山第二位に列せられる名刹です。正式名称は萬年山相國承天禅寺。
十四世紀末、室町幕府三代将軍の足利義満により創建されました。幾度も焼失と復興の歴史を繰り返しましたが、現存する法堂は日本最古の法堂建築として一六〇五年に再建された物を今に伝えています。
(法堂)
この相国寺(しょうこくじ)は、足利義満ゆかりなので、彼の別荘であった金閣寺(正式名鹿苑寺)、さらに義政による銀閣寺(正式名称慈照寺)も、相国寺の塔頭と呼ばれる配下の寺ということになります。
なので、ここには寄進された文化財が多く、また禅宗ということもあり、文学、水墨画に通ずる僧も多く輩出していて、雪舟が有名です。
それらの文化財を保存するために作られた美術館が、承天閣美術館。
昭和59年4月、相国寺創建600年記念事業の一環として本山相国寺・鹿苑寺(金閣)・慈照寺(銀閣)・他塔頭寺院に伝わる美術品を受託し、保存及び展示公開、修理、研究調査、禅文化の普及を目的として当館は建設されました。現在では、国宝5点、重要文化財143点を含む多くの優れた文化財が収蔵されており、様々な展観を行っています。
そこで開催中なのが、「伊藤若冲の名品展」。
仕事の前に見に来ました// Edited with @KitCamApp #kitcam #vignette #color_vibe #capa
もともと、この承天閣美術館の常設展示物として
第二展示室には近世京都画壇の奇才、伊藤若冲による水墨画の傑作である重要文化財「鹿苑寺大書院障壁画」の一部を移設しており、
とあるのだけど、今回はそれに加えて、相国寺に寄進された絵画が展示されていました。
元々、若冲は相国寺113世住持梅荘顕常(大典禅師)を師として画業に励んだという歴史があるので、まさにホームグラウンドなわけですね。
有名な「動植綵絵」も元は相国寺に寄進されたもので、その後宮内庁に行ったわけです。その時に一緒に寄進した釈迦如来像・文殊菩薩像・普賢菩薩像の3幅対の図とか、素晴らしい作品ばかりで眼福でした。
同時に展示されていた工芸品の長次郎の黒楽がさすがに素晴らしかったのも記憶に残ってます。
京都に行かれる際には、是非足を伸ばしてみてください。
(入場料は800円です)