毎年この新緑の時期に清里を訪れています。
目的は、清里フォトアートミュージアムで開催されるヤングポートフォリオのレセプション。
いよいよ今週土曜日、5/28午後2時より「公開レセプション+ギャラリートーク」を行います。出席予定の作家は:選考委員の森山大道、北島敬三両氏、石倉徳弘、Shinya Itahana、加藤圭祐、北田祥喜、松井泰憲、中悠紀、Minhee Ahn (Korea)、Sim Chang (Taiwan)、Elizabeth Haust (Russia)、Mariya Kozhanova (Russia)、Hao Lee (Taiwan)、Russell Scott Peagler (U.S.A.)、Wong Wei Chung (Taiwan)、坂口真理子、田口昇、高倉大輔、田代一倫、東京るまん℃、富谷昌子、弓場井宜嗣(敬称略)
これに毎年行くことで、何かを確かめてくるわけです。
レセプションでは、写真を購入した若い作家の1分間スピーチと選者たちの公表、そして購入証書の受領が続きます。
会場には、美味しいサンドイッチやケーキたちもある。
そして、最後は作家みんなで記念撮影。
どんな作品があるかは、見に行っていただきたいけど、HPで少しわかる。
それで、私は何を確認しに行っているかというと、自分の感性がどのくらい磨耗しているか、どれくらい感じなくなっているか、それともまだ感じられるか。
それを確認している。
写真は、
すごくデジタルを使って作りこむか(見たことがないものを作る)
見られない場所に行って、生を写すか(見られないものを写す)
自分を晒すか、他人を引っ張り出すか(見られるか見るか、存在を見せる)
そのどれかを一枚の画面に過剰に詰め込んで、切り取るもののように見える。
そんな、写真たちだけど、ここにある若い作家の作品が、すごく新しいかといえば、実は技術的にはそうでもないようにも思える。
実はデジタルでないとできないと思われるような合成だけど、それはアナログでも試みられてきていて、以前よりも安価で短時間にできるようになっただけだったり、撮影しに行く場所もストリートとか、戦地というのも、20世紀に繰り返されてきた対象だ。
でも、だからこそ、そこに時代性とか現代性とかが表現されたり、写し出されるのだろう。
繰り返されてきた手法だから、何を撮るか、どう撮るかが重要になる。
デジタル写真しか知らない世代が、デジタル写真をどう見せるか、それは実はアナログ写真の螺旋状の上部にあることを知っている世代がどう見るか。
そういう時代なんだなぁ。
だからこそ、私のようなアナログ時代を知るものが、このヤングポートフォリオを見に来る意味があるように感じた。
そこに行けば、会える人に会いたいというのもあるのだけど、やはり写真に触れるのはいいなと思った。