【旅】木曽漆器祭りに行ってきました(その7)興禅寺と寝覚の床
そうお思いのあなた。
私もそう思いながら書いてます。
でも、木曽福島が殊の外面白かったんだから仕方がない。
で、朝ごはんを食べて感動した我々は、ようやく動き出します。
多くの宿泊客は、御嶽山に登ったり、ゴルフ場に行ったり、奈良井宿に行ったりしたものと思われ、すでに立ち去った後。
そういえば御嶽山に登れるようになってよかったですね。
噴火後は、入山規制があるけど登れるようにはなったようです。
それにしても、もう若くないんだから、ゆっくり行きましょうよ。
ということで、まずは、宿からほど近い興禅寺へ。
入館料500円ですが、これは価値があります。
美しい山門をくぐって、左に曲がると受付があって入館料を払います。
とにかく最大と言われる枯山水の看雲庭が素晴らしいのですが、それだけではありません。とにかく、寺としての佇まいが素晴らしい。
入り口から宝物殿に至る道も綺麗に清められ、小さくないサイズの枯山水があります。
そして、この宝物殿が地味にすごい。地元出身の人間国宝とか襖絵を書いた芸術家の作品、さらに地元産出の芸術や歴史資料、この寺ゆかりの書状など、歴史好きにはたまらないものもあり見応えがあります。
庭だけではなく、ぜひ宝物殿も見ていただきたいです。
そして、何と言っても看雲庭。
現代作庭家・重森三玲氏の作品。
この人工的な白い線が雲を称する理由でしょうが、やはり石の配置に唸りました。
また、この庭の左手に回遊式庭園の万松亭があり、そこに茶室があります。こちらは入れないのですが、茶室からみたらば、さらに素敵だろうと思われる庭でした。この自然を生かした庭と枯山水の対比もまた見事でした。
看雲庭を出ると木曽義仲お手植えと伝えられる枝垂れ桜とか、松とか庭木も見事。
また、木曽家代々の墓、木曽義仲の墓もあります。
そして、木曽義仲の墓から坂を下ると左手に見えるモダンな建物が、御料館(旧帝室林野局木曽支局庁舎)です。
平成26年7月に開館した「御料館」は、木曽谷最大の西洋建築を復元改修したクラシカルな建物です。貴重な林野行政の資料等の展示スペースと多目的室等の利活用スペースがあります。
こちらは入場無料。昭和初期のモダンな建築物は2階が記念館になっていて、1階は多目的施設として利用されています。
この展示スペースも楽しいです。
さて、ゆっくりみていたら10時を回ってしまいました。
昨日売り切れだった喜しろうと田ぐちに寄って、ニコニコ饅頭と朴葉巻きをゲット。
国道19号を寝覚の床に向かいます。
寝覚の床は、浦島太郎が日本全国を歩いた後に気に入って木曽に住んだ時に、ふと竜宮城が恋しくなって玉手箱を開けた場所と言われます。
…竜宮城の夢のような日々から現実に帰った太郎は、竜宮城にいたひとときが300年であったこと、周りに自分のことを覚えているものがいないことに驚き、やがて諸国漫遊の旅路に出ます。
一説には、竜宮城から持ち帰った秘宝の中の飛行の文書で寝覚の床までやってきたとか。
寝覚の床の風景を気に入った太郎は、魚釣りをしたり、竜宮城の巻物を参考に仙薬を作って地元の住民に分け与えたりしながら暮らしていました。
ふとある時、竜宮城から玉手箱を持ち帰ったことを思い出します。
決して開いてはならないと忠告されていましたが、太郎は玉手箱を開いてしまいました。すると中から紫色の煙が立ち上り、太郎はたちまち300歳の翁の姿に…。
太郎は嘆き悲しみ、やがて寝覚の地から姿を消してしまいました。そして寝覚の床には人知れず弁財天の像が残されており、これを祀って建立されたのが、臨川寺といわれています。
寝覚の床を見るには、木曽川まで降りる必要があり、よくある案内では有料駐車場に車を止めて、降りていくようにと言われます。
でも、上からの眺めで良いような気もします。
この景色が見られるのは、有料駐車場の手前にある「ねざめ亭」
この駐車場脇の売店にクマとか鹿の肉も売ってます。
ジビエ工房木曽を作っちゃったおじさんが今も働いてます。
また、この寝覚めのところがある上松町は、御嶽海関の出身地ということで、やたらと御嶽海関の写真を見ます。
寝覚の床を見た後は、木曽福島の道の駅へ。
www.michinoeki-kisofukushima.jp
ここからは、御嶽山が望めるのです。
ちょうど山の境目に頭を出している感じになります。
道の駅には、「木曽市場」があって野菜やきのこがうっていたり、地元のお土産もたくさんあります。
中でも、朴葉巻きが有名店8店舗くらいを一堂に揃えて売っているのはびっくり。
食べ比べるならば、ここですね。
お昼近くなったので、お蕎麦を食べに行こうということになり、木曽福島から藪原宿の名店おぎのやを目指します。
道がわからず藪原駅で駅員さんに聞いて、向かったのですが、すでに多くの人が並んでいて、さらに店の中にも列が。
しかも、一つ一つ丁寧に作るため、席に座ってからもしばらく待つらしい。
駐車場がいっぱいだったので、店の人に聞いて、ちょっと離れた村役場に停めに行ったのですが、戻ってきたところで、このまま待つかどうかの協議に入りました。
もう1時近いし、ここで食べてからだと奈良井宿に行ったら遅くなってしまうと判断し、断腸の思いで離脱することにしました。
これが結果的には好判断になるのですが、それは次の記事で(続く)