GWの中、上野の東京国立博物館で開催されている「キトラ古墳壁画」は見向きもせずに、「栄西と建仁寺」の方に行ってきました。
庭のツツジが満開です。
新宿西口のディスカウントチケット屋で1350円というのが最安値という人気ぶりで、入場10万人を超えたそうですが、それほど大混雑ではなく、入場で並んだりもせず見られました。
メインは国宝・風神雷神図屏風(俵屋宗達)ですが、そこに至る(文字通り、展示ルートの最後にあります)までの建仁寺の歴史、保有する名品、関連資料、全てに見応えがありました。
これを見たら、当然、そのあとは、尾形光琳の風神雷神図屏風を見たくなるのがトーハク好きです。
宗達の「風神雷神図屏風」(国宝・建仁寺蔵)を写して光琳が描いた「風神雷神図屏風」(重文・東京国立博物館蔵)。風神雷神の姿はほぼ同じですが、色や表情、配置が異なります。宗達作品が伝来した京都・妙光寺は、光琳の弟尾形乾山の鳴滝窯の近くにあり、光琳が宗達作品を直接見て影響を受けたことが想像されます。比べてご覧いただける貴重な機会です。
写しだからなのか時代なのか、宗達のほうが豪壮で、光琳のほうが甘い感じがしました。
展示の最初が建仁寺の方丈の中を再現し、四頭茶会の設えにしているのですが、栄西が日本に喫茶の習慣を持ち込み、茶の種を持ってきた人だということは実は知りませんでした。
驚きなのは、茶会での作法なのですが、これは実際に見ていただくと良いかなと思います。
そして、さらに驚きは、その方丈の襖絵です。
本物を持ってきたとしか思えないできなのですが、これが、本物ではなく、キヤノンの高精細度プリンタによる再現プリントだというのです。
建仁寺方丈障壁画| 大遠諱法要・行事| 栄西禅師八百年大遠諱 | 建仁寺
キヤノンと京都文化協会による綴りプロジェクトが復元したものだということです。
まあ、これが素晴らしいのでぜひ見ていただきたい。
さて、本館に行ったらば、いまなら新しく国宝担った作品も見られます。
東京国立博物館 - 展示 日本美術(本館) 平成26年 新指定 国宝・重要文化財
これもまた楽しい。
そんな中でも、キトラ古墳壁画を見る人達は並んでいました。
入場まで2時間位でしょうか。
入場後もずっと列で動いていくのは苦痛なので、私は嫌ですが、それだけ見応えあるんでしょうね。
でも私は、東洋館のVRのほうが気になります。
東京国立博物館 - 催し物 ミュージアムシアター VR作品「キトラ古墳」
こちらは、6月1日までやってますしね。