新宿三光町日乗

見かけたもの、出かけた場所、食べた料理などを写真中心に

2024年沖縄行ってきました(その6):東海岸をめぐると沖縄が抱える諸問題が見えてくる

沖縄旅4日目になった6日は、沖縄在住の大学の後輩が1日付き合ってくれました。

まずはホテルの近くにあった地元の方御用達な感じの食堂で朝ごはん。

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r.gnavi.co.jp

 

豆腐チャンプルー定食700円。

ボリューミーですけど、野菜がレタスなので、割とあっさりと食べられます。味噌味がたまらないほど、ご飯に合います。
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10時にホテルに迎えにきてくれた後輩の運転で、渋い観光スポットへ。

www.yonabaruekisha.com

沖縄に戦前引かれていた県営鉄道に関する記念館です。

駅舎は沖縄戦で破壊されましたが、戦後、残っていた柱と壁を使って改修され、町役場やJAなど他の施設として利用されていたのですが、今は、記念館になっています。

かつての駅舎の名残が、この9本の柱だそうです。
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入口では、こんなおじさんがお出迎えしてくれます。
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ただ、国道から一本入ったところにあるのでわかりづらい。Googleマップを使っても、ちょっと曲がり角を間違えがちです。
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入場料は100円なのですが、そのチケットが硬券の切符になっていて、それに自分で改札パンチを入れることができます。

鉄道好きにはたまらない一手間なのですが、もう、硬券とか知っているのは50代以上ですかね?

硬券と改札パンチについては、こちらをどうぞ)
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広くない記念館ですが、展示の随所にARを活用していて、結構楽しめます。
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ARでは、ここ線路が走っていた時の映像が見られます。
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那覇から与那原、与那原から糸満、与那原から嘉手納など、複数の路線があった軽便鉄道が今もあれば、現在の那覇の交通渋滞も解消されていたかもしれませんね。

そんな沖縄が抱える問題を考える場所になりました。

予想していたよりずっと楽しい記念館でした。

 

与那原から東海岸を北上し、中城城跡へ。

www.nakagusuku-jo.jp

琉球王国のグスク及び関連遺産群の一つである中城城跡は、グスクの中でも最も遺構が残っていることで知られています。

当時、貿易が行われていた屋宜の港から2キロほどの高台の上に立っているので、景色は抜群。正面に見えているのは、4日に走った南側の知念半島になります。
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グスクの写真はないんですが、実に緻密に組まれた琉球石灰岩による石垣の形状が美しい、さすが「日本最強の城」です。
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www.nakagusuku-jo.jp

入場料400円が惜しくない施設です。受付からかなり坂を登るのですが、無料のカートでスタート地点まで運んでくれます。そこからグスク内を見学して、帰りは坂を下りりると元の受付が現れるという、よくできた見学コースでした。

 

沖縄を代表する世界遺産は、首里城斎場御嶽などと共に見学の価値ありでした。

 

その跡は、与勝半島から海中道路を通って浜比嘉島へ。

uruma-ru.jp

まずは、琉球開闢神話に登場するアマミチュー、シルミチューの物語から。

okinawa-labo.com

アマミチュー、シルミチューは琉球開闢(かいびゃく)神話で登場する神様。海のかなたの理想郷「ニライカナイ」より女神のアマミキヨ(アマミチュー)と、男神のシネリキヨ(シルミチュー)が舞い降り、琉球を創造したと言われています。

そのアマミチューの墓。f:id:fujita244:20240113101845j:image

元は島だったのでしょうけど、今は繋がっています。
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観光客慣れしているのか、どきもしない猫がいました。
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遠くには、隣の島へ渡る橋が見えます。
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その向こうの島は、平安座島ですが、沖縄石油備蓄基地のタンクが島の多くを占めています。

www.okinawastory.jp

戦前までは交易の中継地として知られていました。海中道路は、巨大な石油基地が進出した見返りとしてつくられたもので、島には近代的な石油コンビナートが立ち並び、不思議な感じをただよわせています。

ここにも沖縄の問題というか、現実が見えてきます。

石油備蓄基地には民間と国営があって、ここは民間の備蓄基地になります。

otc-henza.co.jp

私は、国営の備蓄基地がある苫小牧の出身なので、このタンクの姿は懐かしく感じたりするのですが、多くの方にとっては違和感しかないでしょうね。
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そんなことを考えつつ、浜比嘉島をさらにウオッチング。

奥にあるシルミチューの霊場にも参ります。
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霊場なので中の写真はありませんが、鳥居のところで撮影したらば、何も加工アプリを使ってないのに、不思議な写真が撮れました。
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このお二人の前途を祝福したいものです。

そして、島の中で見つけた古民家食堂でお昼を食べました。
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沖縄そばの話は、こちら

 

浜比嘉島から平安座島に戻り、さらに先の宮城島へ。

ここでは、沖縄の塩会社の中でも製法が変わっているぬちまーすの工場見学ができます。

nuchima-su.co.jp

沖縄の方言で、命のことを「ぬち」塩のことを「まーす」と言います。生命に必要なミネラルに着目し「命の塩」(ぬちまーす)と名付けました。ぬちまーすの原材料となる海水が取水される宮城島は、沖縄本島海中道路で結ばれ、タカハナリ(高離)とも呼ばれる標高100m前後の高台の島です。沖は流れが速く圧倒的な透明度を誇ります。その宮城島の太平洋側の海水のみを原料としており、輸入塩、固結防止剤などの添加物は一切使用しておりません。

塩は、海水から窯で煮詰めたり、天日で乾燥させたりして作る(詳しくはこちら)のですが、ここは独自の特許製法です

細かい霧を発生させて塩を作る製塩法を「常温瞬間空中結晶製塩法」といいます。円盤を高速回転させ、海水を細かい霧にし、その霧に温風を当てると、水分だけが瞬時に蒸発し、海水に溶けていた塩分・にがり(塩以外のミネラル)がすべて空中で結晶。真っ白で、海の成分まるごとの塩が雪のように降り積もります。

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じっくり見学でき、ガイドもあったりして楽しめます。

お土産も塩を使った商品が多種多様なものがありました。

 

宮城島の先には、伊計島があるのですが、こちらはリゾートホテルとビーチがあって行き止まり。伊計ビーチは駐車するだけで有料(車一台ではなく、一人400円)なので、確かに綺麗なビーチですが、よく考えて行きましょう。

 

その跡は、さらに北上して辺野古へ。

fujita244.hatenablog.com

ここでも沖縄の現実について考えて、さらに嘉手納へ。

こんな施設ができていました。

michinoeki-kadena.jp


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まさに目の前に嘉手納基地があります。

よくこんなところに道の駅を作ったものだと思いますが、学習施設にもなっています。f:id:fujita244:20240113101800j:image

スマホで撮影してもこの近さ。
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望遠レンズで撮影している方もいました。

普天間基地佐喜眞美術館がすぐ近くということで有名ですが、こちらもなかなかの景色ですよ。

 

その後、沖縄市のコザが寂れているのを見たり、国道330号を通って普天間の横を通り抜けて、那覇市内に戻りました。

 

西海岸がリゾート満開なのに比べて、東海岸は、ゆったりした時間も感じながら、沖縄の現在抱える問題について考えあるを得ない現実を見せてくれるという、別の顔があって、私は昔から好きなんですが、今回、さらに色々と考えさせられました。

そこを沖縄に移住して10年以上になる後輩と色々話しながらドライブしたので、さらに得る物が多い1日になりました。