【散歩】門前仲町から清澄白河を江戸散歩してきました。
夏に浴衣で散歩するというイベントを、馴染みのバーの常連さん達と行なってます。
一昨年は、浅草・合羽橋。
その前の年は蔵前・両国。
去年は日程が合わなかったんですが、今年は実施できました。
12時過ぎにお店に集合して、浴衣を自分で着られない人に着付けてあげたりして総勢9人でスタート。
まずは電車で門前仲町へ。
深川不動の参道からスタートです。
どら焼きを買い食いしたり、小物の店に目移りしたり、なかなか進みません。
13時からの護摩祈祷になんとか間に合いました。
護摩は古代インドの儀礼「ホーマ」を起源とする真言密教の秘法です。ご本尊不動明王のご宝前に設けられた護摩壇にさまざまな供物と、私たちの煩悩を象徴する護摩木をくべて、ご本尊に捧げます。燃えさかる火炎は不動明王の智慧そのものであり、煩悩を清らかな願いへと高めて成就させる力を持つといわれています。
深川不動堂は、千葉県成田市にある大本山成田山新勝寺の東京別院です。古くより「深川のお不動様」と親しまれて参りました。その開創は元禄16年と伝わり、成田山の御本尊を江戸に奉持し特別拝観したことに始まります。
この成田山のお不動さまを江戸に持ってくるという マーケティングが成田山の名声を文字通り不動のものにしたというあたりも面白い話なのですが、それはまたどこかで。
護摩祈祷を見聞きして、不動堂の内部を見学します。この内部はまさに仏教テーマパーク。四国八十八箇所巡りができるとか、日本画家の書いた天井画があったりとか、見所がたくさんあります。
一回りしたらば、隣の富岡八幡宮へ。
近年色々とあった八幡さまですが、やはり素晴らしい場所ですね。
こちらも参道から駅前の方に戻って、次の訪問先へ歩きます。
次は、深川の閻魔さま。
門前仲町から清澄白河に向けた清澄通りを首都高速をくぐって、葛西橋通りを超えたところにあります。
こちらは、ハイテク閻魔さまが有名で、右下の閻魔さまの前にあるご利益ボックスにお賽銭を入れるとひとしきりご法話があります。
そのご利益の多いこと。
ぼけ封じとか、いじめ除けとか現代的な現世利益も多数ご用意しております。
といってもいかがわしいものではなく、江戸時代に創建されたお寺での歴史と伝統に裏付けられたハイテクと言えます。
閻魔さまのいらっしゃる部屋の中がまたポップで素敵です。
極楽に行けそうですね。
閻魔さまとお別れし、さらに清澄通りを北上すると仙台堀にかかる海辺橋のたもとに芭蕉の像が現れます。ここが門人の杉山杉風の別荘でここから「奥の細道」の旅に出たとか。
橋を越えると左手の公園が清澄庭園の公園部分です。ここで休憩し、喫煙者は一服。
ですが、雨が心配だったので、庭園には入らず深川江戸資料館へ。
今回のお目当の一つです。
ここの展示が思いの外良かったです。さらにボランティアガイドの方の説明も丁寧で、大変ためになりました。
深川江戸資料館は、江戸時代末期、天保年間頃の深川佐賀町の町並みを想定復元した「情景再現、生活再現展示」です。
町並みには、表通りの大店と白壁の土蔵、船宿のたたずまい、そして猪牙舟の浮かぶ掘割には火の見やぐらが影を落としています。一歩路地を入れば長屋が並び、そこには庶民の暮らしがあります。
時代や場所だけでなく、そこに住む人々の家族構成や職業、年齢までを細かく設定し、それぞれの暮らしぶりにあった生活用品を展示してあります。
解説が書いてないので、細かいところまで再現されている展示を知るには、やはりボランティアガイドさんの語りが重要でした。江戸の暮らしの説明を流暢にしてくださいました。
また偶然ですが、企画展が大好きな杉浦日向子さんのことでした。
46歳で亡くなった杉浦さんは生きていれば60歳だそうです。
江戸風俗研究家や漫画家、文筆家などと様々な肩書を持ち、NHK「コメディーお江戸でござる」でもおなじみの杉浦日向子さんは、
ときに「江戸からの旅人・タイムトラベラー」などと評されることがあります。亡くなられて今年で13年。ご存命であれば還暦を迎えて
いました。
生前に杉浦さんにお目にかかることはありませんでしたが、作家の石川英輔さんに原稿をお願いした際にご自宅で杉浦さんの話をしたことを思い出しました。
この企画展は思いがけない出会いになりました。
杉浦日向子 増補新版: 生誕60周年 江戸から戻ってきた人 (文藝別冊)
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そして、ガイドさんの名調子を堪能しているうちにいい時間になり、大江戸線で両国へ移動。
17時に予約してあった食事に向かいます。
こちらで、飲み放題付き5000円(税別)のコース。
- 【1】そば味噌
【2】そば豆腐
【3】季節のそば
【4】おまかせのそば料理
【5】そば屋のおつまみ盛り合わせ
【6】鴨料理の逸品
【7】旬の天ぷら
【8】せいろ盛り
【9】自家製そばアイスクリーム
美味しくいただきました。
若者にはちょっと少ないかもしれませんが、私たちにはちょうど良い塩梅でした。
土俵の前で記念写真を撮ったりして、新宿へ帰りました。
【店】貝問屋の出した専門店だから貝がうまい:貝縁
昨日、久しぶりに友人とご飯を食べに行きまして、向こうの馴染みのお店ということで有楽町のこちらに行ってきました。
- ジャンル:魚介料理・海鮮料理
- 住所: 千代田区有楽町1-10-1 有楽町ビル B1F
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- (写真提供:孤独の飲んべえ)
- 伊勢桑名 貝縁をぐるなびで見る | 有楽町・日比谷の居酒屋をぐるなびで見る
三重県のはまぐり卸問屋 マルタカ水産直営店。
三重県の日本酒と貝の美味しい店です。
このはまぐり屋さんのお店ということで、当然ながらはまぐりがうまい。
最初はビールで始めても、お通しのはまぐりを食べ、生牡蠣を食べしていると日本酒が欲しくなりますわな。
昨日は、妻の実家がある鈴鹿の酒ということで、ザクと店のおすすめ鈴鹿川。
ちなみに、この二つの銘柄は同じ蔵元。
こちらの純米吟醸がフルーティというか(米だからフルーツじゃないので、この言い方は間違いだと言われるけど、使っちゃうね)米の甘みと旨味が溶け込んだ良いお味。
名物の蛤シャブシャブにぴったり。
そして、はまぐりシャブシャブの締めは、はまぐりラーメン。
これも絶品で大満足でした。
ごちそうさまでした。
【感想】100分で名著の6月放送「アルプスの少女ハイジ」は安達祐実に感動した
100分で名著というNHKの番組があります。
名作を4回×25分、計100分で紹介する番組。
一度は読みたいと思いながらも、手に取ることをためらってしまったり、途中で挫折してしまった古今東西の“名著”。
この番組では難解な1冊の名著を、25分×4回、つまり100分で読み解いていきます。
プレゼン上手なゲストによるわかりやすい解説に加え、アニメーション、紙芝居、コントなどなど、あの手この手の演出を駆使して、奥深い“名著”の世界に迫ります。
案内役は、タレントの伊集院光さんと、安部みちこアナウンサー。
偉大な先人の教えから、困難な時代を生き延びるためのヒントを探っていきます!
6月放送分は「アルプスの少女ハイジ」だった。
私はアルプスの少女ハイジという小説が好きで、子供の頃から何度となく読んでいるだけでなく、ヨハンナ・シュピリの原作を超えた「続編」も全て読んでいる。
アメリカ人が書いた続編という不思議な本があるのですよ。
当然、宮崎駿・高畑勲のコンビで有名なアニメも何度も見ているし、その話を自分でして泣くくらい好きでもある。
そういえばアニメもテレビ放映45周年らしい。
これはこれで気になるけど、ともあれ、今は100分で名著の話だった。
放送で伊集院光が、アニメと違うことに驚いていたけども、原作好きの私にはすっかりお見通しで、このアニメとの違いに現れている点というのが、原作の肝でもある。
それにしても、今回解説をしている翻訳者の松永さんが素晴らしかった。
とにかくご本人も「ハイジ」が好きでシュピリに詳しく、ガラーツの温泉やマイエンフェルトに実際に行っているというのがすごい。
彼女が語るアニメとの違いは、こちらを直接読んでいただきたい。
スイスの作家ヨハンナ・シュピリの原作小説を丁寧に読み込み、物語の舞台であるスイス高地でのロケハンまで敢行したという力作ですが、一年間で全五十二話というテレビ放送のためでもあるのでしょう、脚色によって原作を大いに膨らませていて、実はシュピリの小説とは異なる部分がたくさんあります。
そういえば、松永さんもこの解説の中で述べているように、あれだけ日本のアニメを放送しているヨーロッパにおいて、スイスでは「アルプスの少女ハイジ」は放映されていない。「フランダースの犬」が地元の人が原作を全く知らなかったのがアニメを見て興味を持ったという話があるくらいなのに、スイスでは誰も宮崎駿が描くハイジを知らないらしい。それが、今年展覧会をやるそうだ。
日本のテレビアニメ「アルプスの少女ハイジ」の展覧会が17日、スイス国立博物館(チューリヒ)で始まる。欧州をはじめ世界中で愛される名作だが、原作の舞台となったスイスではなぜか放映されたことがなく、公式に紹介されるのは初めて。
今年は、いろんな点からハイジに注目の年とも言えそうだけど 、やはり原作を読んでほしい。
松永さん訳の雑誌連載は、まだ単行本になっていないらしいのが惜しいけど、彼女の訳文が素晴らしいと思ったのは、100分で名著の中で安達祐実によって朗読されたのを聞いたから。
何よりも、安達祐実の天才が余すことなく発揮されている、この朗読がすごい。
ハイジ、ペーターのおばあさん、クララ、クララのおばあさん、ロッテンマイヤーさんと女性が何人出てきても、すべて違う読み方で、違う声の高さで、それがまた的確で見事だった。
見逃した方は、オンデマンドで見て欲しい。唸りますよ、本当に。
この朗読を見たことで自分の中で宝物が増えた気分になります。
そして、原作を読むと、ハイジが少女の成長譚というだけではなく、松永さんのいう通りおじいさんやクラッセン先生といった大人の回復の物語でもあることがわかります。
アニメや絵本もいいけれど、原作を読めば、新鮮な感動を味わえるはずです。故郷や家族の喪失からの人間回復の物語は、子どものみならず大人の読者の心も慰め、希望を感じさせてくれることでしょう。
番組紹介のサイトとしては、十分に丁寧な作りのウェブサイトも見ていただきたいですが、何より原作を読み直したい気になりました。
シュピリ『アルプスの少女ハイジ』 2019年6月 (NHK100分de名著)
- 作者: 松永美穂
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- 作者: ヨハンナ・シュピリ,マルタ・プファネンシュミート,上田真而子
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- 作者: J.シュピーリ,パウルハイ,Johanna Spyri,Paul Hey,矢川澄子
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松永さんの翻訳によるショート版。
- 作者: ヨハンナ・シュピリ,関泰祐,阿部賀隆,関宙明(ミスター・ユニバース)
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これもハイジものだけど、映画の原作。チャーリー・シーンがペーター。
14歳になったハイジは、アルプスを離れ、イタリアの寄宿学校へ行く。しかし、戦争が始まり寄宿学校は軍に接収され、ハイジたちは工場で酷使される。ハイジたちは脱走し、アルプスへと向かう。
マンガ版もあるんだね。
オーディブル版は、読んでくれるから時間のない人にはいいかも。
当然アニメももう一度見たい。
これは実写版ですね。
【観劇】名取事務所:ジャスパー・ジョーンズを観てきました
14日の日曜日、下北沢・小劇場B1に観劇に行ってきました。
下北沢では散々芝居を観ていますが、この劇場は初めてかもしれません。
タウンホールの地下にあります。
表題通り「ジャスパー・ジョーンズ」というタイトルのオーストラリアの作品です。1965年の夏という時代設定なのですが、オーストラリアなのでクリスマスから大晦日の花火大会が終わったニューイヤーまでという季節感で、劇中のセリフに日本人には色々と混乱します。
しかし、内容は、平凡な少年の一夏の成長譚というもので、時代設定や背景は全く違うものの、そこに通底する問題は、差別やいじめ、大人からの抑圧、小さな町の閉塞性など現代日本の若者が置かれた状況と似通っており、ある種の普遍性のもとに描かれています。だから、今、この日本で上演するのでしょうけど。
原作は2008年にオーストラリアで書かれた小説で、翻案戯曲は2015年に初演され、2016年には映画にもなっているそうです。
まだ上演中なので、ネタバレはしないようにしますが、内容は、まさに青春という言葉を構成する全ての要素を盛り込んだと言えるようなものでした。
友情、冒険、恋、出会い、別れ、そうしたことで大人への階段を上って戻れなくなってしまう一夏の成長の物語。
主役のチャーリーを演じた窪田亮さんについては、タッチで知られる声優の三ツ矢雄二さん率いる劇団アルターエゴ(残念ながら閉鎖)で見ていて、彼が女優の中村まり子さんが主宰するパニックシアターに参加するようになってからは多分全部見ているはずです。
5年前のアルターエゴの芝居で褒めたソランジュ役が窪田さんでした。
いつも中性的というか、性別も年齢もわからないような役を飄々と演じている彼なのですが、今回は、大熱演。2時間の上演中出ずっぱりで、叫ぶ、掘る、自転車をこぐ、走る、全身でチャーリーを演じていました。
本の虫でインドア派の少年にぴったりの見た目な窪田さんが、チャーリーがどんどん巻き込まれ、放たれていく姿を熱演することで、この夏一人の少年が大人になるというテーマが浮き彫りになっていく。適役でした。
ジャスパー(タイトルなのに主演じゃないアボリジニとの混血児と言われる町の鼻つまみ者)を演じた西山聖了さん、チャーリーの友達でベトナム人のジェフリーを演じた森永友基さんも良かったのですが、何と言っても、中盤からのキーパーソンである少女イライザを演じた大橋繭子さんが良かったです。
演劇集団円の所属のようなので、演技派なんでしょうけど、ねっとりとした内にこもった情感を意味ありげに発していて、タイプとしては門脇麦さんみたいな感じになってました。多分、普段の彼女はそんな感じじゃないんだろうけど、この話のイライザが持つ不透明感というか、話的には最後に爆発するんですが、その伏線としての秘めた何か不穏な感情を持つ少女の感じがよく出ていました。
本にも演出にも、過剰感というか、意味ありげ感が多くて、芝居としては個人的には好みじゃないところも多かったんですが、とにかくこの若い4人が頑張っていて、好感が持てました。
公演は21日までなので、お時間のある方は是非見に行ってください。
【魔法同盟】ポケモンGOでレベル39の私が1週間でレベル10になるまでやってみた感想
ハリーポッター:魔法同盟が始まって1週間。
2日から始めて、昨日8日にレベル10になりました。
ポケモンGOでレベル39から40になるのをもう半年以上やっているのに、まだ390万点くらいで、あと110万点あるという果てしなさに疲れていた身には、実に新鮮です。
どんどんレベル上がるし、新しいいろんなものが出てくるし、楽しい。
ポケモンGOはひたすら歩くのが楽しくなるゲームでしたが、魔法同盟はハリーポッター好きには堪らない仕掛けがたくさんあるので、ゲームをやりつつ思い出し笑いを抑えるのが大変です。
あったあった、とか、いたいた、とか、そうくるか、とか、ポッタリアンをくすぐる仕掛けが散りばめられています。
ポケモンGOは、ピカチューくらいしか知らずに始めたのですが、今ではすっかりポケモンの名前にも詳しくなり、先日テレビでポケモン映画「キミに決めた」を放映した際にも、映画「名探偵ピカチュー」を見に行った際にも、ポケモンの名前に困らないほどになりました。
いわば、GOが先で、ポケモンは追認している感じです。
確かに、劇場版第1作「ミュウツーの逆襲」を妻と見に行っていますが、その頃は特にポケモンに興味はなく、妻が行きたいから一緒に行っただけでしたが、まあ、その時もピカチューの演技(というか、声優さんの凄さ)に涙していたわけです。
それに比べて、魔法同盟は、多少なりともポッタリアンとしてチャレンジしているので、あるある感がすごいゲームの細部に感心してしまうわけです。
これは、ゲームの方向性の違いなのだろうと思います。
ポケモンGOは、子供から大人まで(ポケモンはピカチューしか知らないような人も)を対象に、ポケモンに出会うという行為をひたすら繰り返す、ある種単調なゲームです。それだけに、歩く、遠くに行く、新しい場所で新しいポケモンに出会う、というような、単調さを楽しむゲーム。
魔法同盟は、ポッタリアンを対象に、いろんなミッションをクリアする複雑さを楽しむゲームなのだろうと思います。
全く違う楽しみ方を提示してきたナイアンティックに感心します。
ポケモンGOも攻略サイトなど見ずにやってきましたので、魔法同盟も攻略サイト抜きで進めたいと思います。